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2017年医療実績

はじめに

箕面レディースクリニック(MLC)は2005年5月の移転新規開院から13年たちました。そして開院初年度に誕生した子供達は今年中学生になりました。われわれMLCも中学生のように自ら学び、自ら考える力という主体性を身につけていきたいと考えています。当院では開院当初よりホームページ上で毎年の医療実績の公開と全部門の活動内容とその一部を動画視聴もできるフルカラー年報を発刊し院内で無料配布しております。(最新第13巻 小児科10周年!は、12月末に院内無料配布予定です。)なかでも医療、事務、サービスの全部門のスタッフが各分野で毎年主体的に企画する診療や育児に役立つ年報特集企画は好評でホームページでのダウンロードも可能です。新しい命の誕生という家族史の重要な1ページを豊かに届けたい、そして産む時だけのクリニックにしたくないと願う全スタッフの思いがその原動力です。
 さて、開院12年目(2017年5月から2018年4月まで)の手術・分娩・助産師外来などのデータを公開します。

(文責 小西 )

分娩統計

1. 分娩数

13年目である本年は1038件(双胎4件含む)でした。
少子化がすすむ情勢のなかで今後も数ではなく安全かつひととひとのつながりを最優先した分娩がご提供できるよう職員一同精進してまいります。その結果の一端が後述する元来低い当院の帝王切開率のさらなる減少にも表れているかと思います。

  • 分娩数 グラフ1

  • 居住地域 グラフ2


妊婦さんの居住地域は箕面市が44%、池田市と豊中市を合わせると計39%でした。
今後も北摂地域を中心とした患者様の母子医療に貢献できるように頑張りたいと思います。
  • ご紹介患者数 グラフ3


初診時から当院に妊婦健診に来ていただいた方は 61.1%であり、22.1%の方が近隣の先生方からご紹介でした。
妊婦健診は妊婦さんのご希望により、ご紹介いただいた先生方の診療所で、そして夜間や休診日は当院にかかっていただいています。
ご紹介いただきました先生方のご期待を裏切らないよう頑張りたいと思います。
2. 分娩全体概要(1038分娩 (双胎4分娩含む) )
  年齢 出産回数
(今回含む)
分娩週数 児の出生体重
平均 32歳5か月 1.80 39週2日 3065g
最小 19歳 1 33週3日 1598g
最高 47歳 5 42週0日 4220g

3. 分娩時刻




じつに経膣分娩の44.1%が夜間に生まれます。夜間も皆様のメモリアルかつ大事な一時ですので、医師、助産師、看護師一同笑顔でお迎えいたしますので安心してください。
4. 児の性別



5. 初産婦と経産婦の比較

例年とほぼ同様の結果で、分娩週数は大きな違いはありませんが、分娩所要時間が初産婦さんの平均11.6hrに対し経産婦さんは6.3hrで短い結果でした。
初産婦さんの場合は外来での体重管理や運動などの指導を守られた方が比較的短い時間で産めていると思いますので頑張ってください。

  人数 年齢 分娩週数 平均体重 分娩所要時間(経膣分娩のみ)
初産婦 409 30歳11ヶ月 39週5日 3070g 11.6時間
経産婦 629 33歳6ヶ月 39週1日 3062g 6.3時間

6. 分娩様式

帝王切開は78例(全体の7.5%)でした。19%前後と報告される全国平均に比較して低率でした。今後も医師、助産師、看護師が一丸となって自然な経膣分娩をめざしたいと思います。
そのうち予定帝王切開60例(全体の5.8%)の適応について表にしてみます。

  • 分娩様式
経膣分娩 960
予定帝王切開 60
緊急帝王切開 18
1038
  • 予定帝王切開適応
既往帝王切開 (帝王切開希望) 42
骨盤位 9
双胎 1
前置/低位胎盤 1
子宮筋腫核出術後 7

予定(選択式)帝王切開の適応は既往帝王切開後の反復帝王切開が最も多く、ついで骨盤位(逆子)でした。また、症例により、小児科医とさらに麻酔科医と輸血の準備の上で行えた帝王切開もありました。
今後もクリニック一丸となり安全な分娩をめざしていきたいと思います。


7. TOLAC(既往帝王切開後の経膣分娩トライアル,VBAC)

近年、既往帝王切開後の経膣分娩トライアル(TOLACやかってVBAC)は通常経膣分娩に比較し、著明にハイリスクで、特に子宮破裂など母児の生命も脅かされることが報告されています。しかしTOLACに対して、ハイリスクという認識がなく「次は自然分娩で・・・」という誤った表現で気軽に受診され医療現場では戸惑うことが多々あります。実際、当院で出生前子宮破裂2例の児は重度仮死であり高次施設搬送となりました。さらに同時に母体も救命困難になる可能性さえもありました。過去に当院でTOLAC以外で発生した子宮破裂では母体救命のために大阪大学特別救命センターに超緊急搬送の末に救命していただいたこともあります。TOLACの1/100〜1/200の発生頻度と言われる子宮破裂などに対する超緊急体制の完備は高次医療機関でも困難であり、実施施設が急減しています。ましてクリニックである当院では海外での推奨ルールはもちろん日本産婦人科学会で推奨される超緊急医療体制も難しいことも事実です。以上を外来で包み隠さず全て正直にお話ししています。それが当院のめざす人と人のつながりの医療の根幹となる正直な医療と考えているからです。これらを十分ご理解と承諾いただいた上で、ご夫婦のご希望があればなるべく沿いたいと考えています。

  • 既往帝王切開後妊娠
  • 既往帝王切開後分娩945例の転帰(平成12年から平成30年12月末まで)
分娩方法 転帰(結果)
予定帝王切開 460 (48.7%) 生児(健常児) 460
TOLAC 485 (51.3%) 経膣分娩成功 470
緊急帝王切開 15 (3.1%)
子宮破裂 4 (0.82%)
重度新生児仮死 2

旧クリニック時代の平成12年から平成30年12月末までの過去18年の統計も合わせて示します。
既往帝王切開後分娩は945例でTOLACは485例(51.3%)です。
15症例(3.1%)で緊急帝王切開になりましたが470例で経膣分娩成功(VBAC)しました。重篤な合併症である子宮破裂は4例(0.82%)に発生しました。子宮破裂は超緊急体制が必要であり、当院では母児ともに救命困難となることもあります。実際、発生4例のうち児娩出前発生2例(50%)の児は重度新生児仮死で高次施設搬送となりました。また新生児だけでなく母体も子宮破裂は時に救命レベルにまで重篤となることがあります。実際、当院でTOLAC時以外に発生した子宮破裂で大阪大学特別救命救急センターに超緊急搬送の末に救命していただいたこともありました。それ以外にもTOLAC症例には産後弛緩出血や輸血症例などを認めます。
TOLACを「次は自然分娩で・・・」という誤った表現で受診され戸惑うことがありますが、いかに母児にとりハイリスクかご理解いただけると思います。TOLACの1/100〜1/200の発生頻度と言われる子宮破裂などに対する超緊急体制の完備は高次医療機関でも困難であり、クリニックである当院では海外での推奨ルールはもちろん日本産婦人科学会で推奨される超緊急医療体制も難しいことも事実です。これらを十分ご理解と承諾いただいた上で、ご夫婦のご希望があればなるべく沿いたいと考えています。

手術統計

  • 手術件数(流産手術、人工妊娠中絶除く) グラフ

手術件数は121件でした。

  • 手術内容 表
  件数
帝王切開術 78
子宮頚管縫縮術 26
円錐切除 7
他婦人科手術
(流産手術および人工妊娠中絶は除く)
10
121

内容は当院の性格上、帝王切開が予定と緊急をあわせ78例で手術件数の64.4 %をしめていますが、これは当院の分娩のわずか7.5%(全国平均は19%前後)です。
また特筆すべきは緊急帝王切開が、18例と全分娩のわずかに1.7%であり、開院以来の信条である産科・小児科医師、助産師、看護師が一丸となり安全かつ自然な経膣分娩の追求の結果と思っています。

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